遺産分割協議書の作成
基本的に、遺産分割協議書の書式自体に規則はありません。手書きでもワープロでも認められます。
しかし、記載するにあたっての必要事項は存在しています。
・財産の内容を特定すること
不動産がある場合、その所在地や面積といった不動産の詳細な事項を記述する必要があります。銀行預金の場合は、口座番号を記入します。
また、あらかじめ銀行や証券会社で被相続人の遺した金額や株数を調べ、専用書類に押印し、受領者を決めておきましょう。
・相続人全員を特定し、名を連ねること
未成年者が相続人の中に存在している場合には、代理人が未成年者の代わりに署名をします。捺印の場合も同様です。
このときの代理人とは、親権者等の法定代理人又は特別代理人(家庭裁判所で選任を受けた者)のことを指します。特別代理人が選任を受ける必要があるケースとしては、未成年者と親権者が共に相続人に該当する場合等が考えられます。
・印鑑証明を受けた実印を押すこと
印鑑証明とは、市区町村役場が、個人が登録した特定の印鑑についての証明を行うことです。各通に印鑑証明書も添付する必要があります。両者とも、登記の添付書類として使用します。
以上の3点が遺産分割協議書の作成にあたっての必要事項ですが、他にも留意点はあります。
遺産分割の内容を記載する際、誰が何の遺産を取得するのかといった分割の内容を詳細に明記する必要もあります。
また、住民票や印鑑証明の記載通りに住所を記すことも求められます。
最後に、参加者の全員が1通ずつ所持し、自ら保管できるように、遺産分割協議書は人数分作成するようにしましょう。